今日は最近読んだ本のご紹介です。
それがタイトルの本ですが、著者は現役の高校の先生なのですが、生徒から「先生、Youtubeで授業を公開してよ!先生が移動しても先生の授業を聞きたいんです!」と言わせるほど、世界史がわかりやすく理解することが出来ます。
自分もずいぶんいい歳になりましたが、こんなに分かりやすい世界史の本に出会ったのは初めての事でした。
世界史、特にヨーロッパや中東の歴史は、日本人になじみが薄い性もあるのですが、ギリシャ神話とローマ帝国はどっちが先で、どっちが後の事なの?とか、ソクラテスやカエサル(シーザー)が、いつの時代の人なの?といった事が自分も含め、ごちゃまぜのままになっている人は多いのではないでしょうか。
それが、この本を読むと、本当にきれいに頭に入ってきます。
その理由は、この本の中にも書かれていますが、これまでの世界史の教科書は、世界の出来事を年代順に羅列的に記載するだけで、その関係性に踏み込んで書いていないため、結果的に暗記するだけの面白くないものでした。
しかし、この本では「地域、または王朝、国家などの「主役」の変化を最小限に留めて話を進めていく」ために、歴史の流れがスーと頭の中に入ってくるのが実感出来ます。
これまでの世界史の教科書は、出来事を中心に書くため、地域や王朝などといった「主語」がコロコロ変わり、それが理解しやすさを妨げていると書かれていましたが、まったくその通りだと思います。
この本のおかげで、日本人にとってはヨーロッパ以上に縁が薄い中東についても学ぶことが出来ました。よく新聞やテレビで「シーア派」とか「スンナ派」とか出ていても、何のことかチンプンカンプン、何を争っているんだ?という感じでしたが、その背景をよく理解することが出来ました。
世界の歴史に、宗教がいかに深く関わっているかも、実感しました。日本人は宗教とのつながりはたくさんありますが(結婚式、葬式、初詣・・)深く考えることはほとんどありませんので、そういった意味では、多くの人がこの本を読んだ方がいいかもしれませんね。
この本で、世界史の教科書も変わっていくのではないかと思いますが、ぜひ一度お読みすることをお勧めします。